団塊の世代が老後を迎えた昨今、今までピンとこなかった街中にあふれる『終活』『介護』『相続』『後見』『信託』等のことばも他人事でなくなり気になりだした方もたくさんいるのではないでしょうか。

しかし、実際に専門家に相談したり、セミナーに足を運んだりと決意する方はわずかです。

何か事が起こらないと人は動かないものです。

「認知症の父名義の自宅を売却しようと不動産会社に相談したら、後見人を付けてくださいと言われたので。。」「遠方に住む母の老人ホームの入所の契約ができないのですが、どうすれば?」当事務所ではこのようなご家族からの相談が年々増えてきています。

もちろん家庭裁判所で後見人を選任してもらって(または当事務所が後見人となって)不動産を売却することや、施設入所の契約をすることもできます。

しかし、お父さんやお母さんご本人はどのように考えているのか、自宅を売却すること、どのような施設に入ること等、すでに判断能力が衰えていて明確に希望を聞くことが難しいケースも少なくありません。

認知症700万人時代にあって、最期まで自分らしくいきいきとした人生を送るために元気なうちから対策するのはとても大切です。

当事務所では見守り契約・今後のライフプランの作成~任意後見業務を通して『顧問司法書士』の立場でお手伝いさせていただきます。

ライフプランの作成

当事務所では任意後見契約のご依頼をいただく際に『ライフプラン』の作成をしております。

これまでの人生を振り返り、これからの自分らしい生き方を考え言葉にしておくことはとても重要です。

当事務所が任意後見人となることを希望される場合は、自宅不動産の管理、生活する上での収支、相続、保険、介護、医療などさまざまな事項に関する要望を細かくお伺いして書面化することで、これからするべき仕事の内容を確認します。

任意後見契約のように公証人の認証は必ずしも必要でなく、形式にこだわらず自分のことばで自由に作成することができます(詳しくは「ライフプランとは」でご説明していますので、ご参照下さい)。

見守り契約とは

実際に任意後見人・代理人となって、お客様の財産の管理や各種契約等を行うのは判断能力が衰えてからのことです。

しかし、一人暮らしをしている方は

「身近に家族もいないので、もし病気をしたり家の中でケガをしたらどうしよう。。」
「自分が認知症になってしまったら誰が気づいてくれるのかしら?」

と不安をかかえている方が多いでしょう。

老後の生活や寿命は誰も予測することができません。

そのために当事務所では、原則一月に1回訪問をして健康状態や生活状況を確認し、お客様のお悩み等をお聞きする『見守り契約』をお受けしています。

任意後見人として選んでいただいた司法書士の松浦または赤木が直接訪問して対応しますので、自分の将来の不安やご家族の法律上の相談等安心して頼れると、好評をいただいております。

当事務所も定期的にコミュニケーションをとりながら信頼して何でも話せる関係を築いていくことで、お客様の変化にいち早く気付くことができる環境をつくるため、この見守り期間は重要と考えています。

訪問した際には、今回ご紹介しました「自分らしい生き方」の実現の話はもちろん、判断能力が衰えて任意後見がスタートしてからの「財産管理」や「終活」についてご相談いただくこともあります。

(※それぞれ『「財産管理」のご相談』『「終活」のご相談』のページで詳しくご説明していますのでご参照下さい)

では、具体的に見守り契約の期間中にいただいたご相談をいくつかご紹介します。

夫が亡くなったので旧姓に戻したい

不幸にも長年連れ添った夫に先立たれた方が第二の人生を歩んでいくにあたって、旧姓に戻したいというご相談をいただくことがあります。

これは『復氏(ふくし)』といって、新しい戸籍を作って(または婚姻前の戸籍に戻って)婚姻前の姓・名字に戻ることができます。

「夫の家族との関係が良くないので」「復職するにあたって手続きをスムーズに済ませたいから」等理由は様々ですが、家庭裁判所の許可や夫の親族の同意は不要で、市役所等に復氏届や戸籍謄本等の書類を提出するのみの簡易な手続きですので、検討されている方は是非ご相談ください。

旧姓に戻ったとしても、夫の相続人・遺族であることに変わりはありませんので、夫の遺産を相続することができますし、遺族年金を受け取ることも問題ありません。

しかし、復氏届をしたからといって夫の親族との縁が切れるわけではありません。夫の親族との関係を法的に解消して、将来夫の親族に対する扶養義務を負うことになる可能性をなくすためには、いわゆる「死後離婚」と言われる『姻族関係終了届』をしなければなりません。

いずれの手続きをすればよいのか、前向きな理由ではないことが多いので、一人で考えるのは精神的なストレスを感じることでしょう。

自分で調べる必要はありません。司法書士が訪問した際に自分の想いを伝えていただき、一緒に自分らしい生き方を実現していく方法を考えましょう。

相続手続きの負担を減らしたい

夫の死に直面すると避けては通れないのが相続の問題です。

「子どもがいないから疎遠になっていた夫の兄弟と協議しないといけないの?」
「正確には分からないけど、会社をしていたときの借金がたくさんあったと思うんだけど。。」
「まとまった財産を遺してくれたんだけど、全部私が相続していいの?」

等のご相談は多いです。

終活『「終活」のご相談』・相続対策をキチンとしていなかったために残された家族が大変な思いをすることも多いのです。

家族が亡くなって悲しみに暮れるなかでも、相続放棄の期限(3か月)や相続税の申告期限(10か月)は待ってはくれません。

自分で財産を整理する時間や専門家に依頼することを考えるとできるだけ早く動かないといけないのです。

そんなとき普段から定期的に連絡をとって自分の状況を把握している、相続の専門家である司法書士がいれば、精神的な負担はかなり軽減されるでしょう。

当事務所が中心となって、必要であれば税理士等と連携しながら相続のお悩みをお聞きします。

お気軽にご相談下さい

百人いれば百通りの悩みがあるもの。

今回ご紹介したものは、ご相談いただく内容のほんの一握りです。

当事務所で経験したことのないご相談もありますが、その場合は『自分らしい生き方』を第一に考えて一緒に解決することを心掛けています。

見守り契約はその司法書士がどれだけ知識や経験が豊富かということよりも、信頼して相談できるかどうかというのが大切なポイントです。

まずは『「松浦」と「赤木」のプロフィール』をご覧いただき、お気軽にお問合せください。

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